カカポの武者修行第三回
「カカポはヒントを手に入れた」 

2019.12.02渡辺羅須
カカポの武者修行第三回

ドイツに来ました。でかい。全部が。
駅などの建物の大き、人の体、そしてビールジョッキの大きさ。
ソーセージとポテト食いすぎ。ケバブ食いづらすぎ。駅の職員イライラしすぎ。
ただ、文化が違うというだけで文句が言いたくなるあたり、自分の民度の低さを感じる日々です。


さて、カカポはついにヨーロッパに入りました。
今回の目的は、カカポがこちらで受け入れられるのか、どんな形態が適当かを調査するのが目的。
特に幼児用のキット、type.Eのブラッシュアップを目的とする。
そもそもtype.Eとはなんなのか。これはまた別のコラムで。
早速約束したベルリンの学校に向かう。

着いてから担当の男性と会い、カカポの説明をして実物を見せた。
しばらくすると別の女性が入ってきた。その方と何やら相談を始めた。(声が小さくて聞き取れなかった。)
担当の男性『持ってきてもらったサンプルを実際に子どもに触らせても良いか』
渡辺羅須「もちろん!」

というわけで学校内の子どもの部屋に通され、子どもに簡単な説明をしよう…
と思ったら先生に言葉を遮られた。
担当の男性は

『新しいおもちゃだ。遊んでみようぜ』

と子どもにいうだけ。
子ども達はあれよあれよと言う間に、協力しながら大きなものを作っていく。
担当の男性に

『触っていれば気がつく。子どもの試行錯誤の機会を奪わないで欲しい。』

と言われた時に、子どもを子ども扱いして、上面だけ教育者のつもりのプレゼンをした自分が少し恥ずかしかった。
途中先生の適度な声かけに集中を切らさずに遊んでいく子ども達。最後には天井に到達するくらい大きなものを作っていた。

30分程度で遊び終えた。先生も子どもも大満足だったようだ。
子どもに「持って帰ってしまうの?明日も遊びたいのに…」
私「これはサンプルだからね。また持ってくるよ」
という会話を終え、元いた部屋に戻ると、突然
担当の男性から

『申し訳ないがサンプル代を払うから、それを置いていって欲しい。』

と言われた。驚いて返事に困っていると続けて

『これはね、今まで見た玩具の中で一番、子ども同士のコミュニケーションが活発に行われていた。君のプレゼンではその部分は少なかったけど、そこは強調するべきだ。amazingだったよ。これはすごく良いものだよ。』

私「サンプルを置いていきます。」
担当の男性『ニヤ』

ハメられたのかもしれないけど、本当に嬉しかった!
何より子どもの反応が抜群に良かったのが嬉しかった!!

ただ、余韻に浸る間もなくすぐに宿に帰った。気が付いてはいた、脇がナイアガラだった事は。

次回はどのようなコミュニケーションが行われていたのか、詳細に説明します!!
           
*子どもの写真をそのままは掲載できないため、その部分はデッサンで失礼します。

渡辺羅須
1993年、東京都生まれ。好きな食べ物は納豆。好きな動物は猫。スポーツは大体好き。小学校~高校まではバスケをしてた。マイブームは建築。口内炎ができやすいのが悩み。