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およそ10年前、ドイツ北部の街ブレーメンに1ヶ月間滞在していました。
ブレーメンといえば、「ブレーメンの音楽隊」ですよね。
ちなみに、恥ずかしながら私は物語を読んだことがなく、音楽隊のメンバーはブレーメンには結果的に行かなかったというのを現地で知って驚きました。
小さな街ではあるものの、街を横切るように大きい川が流れ、川沿いには砂浜があり(おそらく人工的に作られた)、地元の人たちがそこで遊んだり、ビールを飲んだり、何やら大声で歌ったりしていました。
中心街は、大きい建物は少なく、トラムが流れ、ゆったりとした街並みが印象的でした。
そんなブレーメンで私が特に気になったのが、謎の彫刻、オブジェです。
どんなメッセージがあるのか、この空間になぜ、という感想をもったのを覚えています。
豚を率いるおじさま。その豚に乗る少女。
メッセージ性強めの球体。
肩幅広めの緊張した男性と、背伸びをしたアヒルと、ファイティングポーズを取るリス。
パンツにマフラーと帽子の前衛的なファッション、そんな夫を蔑んだ目で見る下着姿に水泳キャップの妻。
ちなみに私はこんな謎のオブジェが大好きです。
学生の頃、なにをするにも意味を求め過ぎて何もできなかった時期がありました。
別に意味なんかなくてもいいし、作品の捉え方は見てくれた人に委ねる。そんな考え方の人の作品を見てると、なんだかとても楽になったのを覚えています。
ブレーメン、とてもいい街でした。