見たことのない”まち”をつくろう! ~ 導入編 ~

2022.05.16cacapo編集部
見たことのない"まち"をつくろう! ~ 導入編 ~

ゴールデンウィークまっただなか、5月1日と4日にカカポのTypeEを使ったワークショップを行いました。
当初は5月1日のみの開催の予定でしたが、すぐに満席となってしまったため、急遽5月4日の追加日程を設定しました。それもすぐに満席となり全50席が完売!!満員御礼となりました。参加して頂いたみなさま、ほんっっとうにありがとうございましたー!!
今回のコラムではこのワークショップの振り返りをしたいと思います。企画した私達が当日は話さなかったけど考えていたこと、想定していた事、想定していない事態などについて書いていこうと思います。導入編である今回は、「見たことのない”まち”をつくろう」というテーマについてです!

”まち”の定義を疑う
“まち”を表現する言葉はたくさんあります。街、町だけではなく、村や都市など、大きさや”くくり”によって意味や様相が大きく変わります。
今回のワークショップでは最初のレクチャーで、日本の白川郷、イタリアのアルベロベッロ、アーキグラム(建築家集団)のムービングシティなど、様々なタイプの ”まち” をお見せしました。私達が持っている”まち”に関する固定概念を変えていく事を目標に、”まち”についての定義や要素や成り立ちについて話をしました。
建築的な要素だけでなく、食べ物や移動の手段、何をしていると楽しいと思うか等の質問をしながら、様々な観点から”まち”を見てみました。

何の為に”まち”をつくるのか
“まち”が何の為に存在するのかを子どもの頃に疑問に思っていた事があります。効率性を求めていく末に現在のような形になったのだと思いますが、別の見方をすれば、「楽しいと思える場所」をつくる事が”まち”をつくる目的なんだとも言えると考えました。ただ、何を楽しいと思うかは人によって違うので、それを理解した上で、自分だけではなく他者や動物、その他様々なものを想起させる写真を見ながら”まち”を考えました。

「建築家」という職業について
建築を設計する人を建築家と呼びます。建築家が考えているのは建築そのものだけでなく、建てられた後に建築の周りで起こる色々な出来事や行動です。そして、これは”まち” に暮らす人々の全ての仕事に言える事で、全ての仕事は”まち”の一部を作っているのではないかとみんなで考えました。

抽出 + 再構成 =「見たことのない」
「見たことがない」ものとは、見たことのあるものの再構成によって作られると思います。そこで、”まち” の中で面白いと思った要素を抽出し、再構成していく事で、「見たことがない」を作る事を意識しました。多くのものづくりがそうであるように、新しいものは作られるのではなく、既存のものの組み合わせによって作られるという事を実感できるように考えました。

写真の選定
“まち” の写真には様々なタイプの写真を使いました。日本や諸外国、山の中や、砂漠、川や海、宇宙など、幅広い場所、家の形や住み方も全く違うものを選定しました。意識したのは「楽しいと感じる事は ”まち” によって違う」事です。自転車が楽しいと感じている人が川の上に住んだら船に乗るのが楽しくなるかもしれません。楽しいと感じることは、みんな違うという意識は“まち”を考える上でとても大切だとみんなで理解していきました。
と、まあ導入だけでこの長さになってしまいましたので、次回は実際に作る時に考えた事を書きたいと思いますー!

今日はここまで。

cacapo編集部
「家の中の家 カカポ」の企画部による、空間を遊ぶウェブマガジン「CACAPO」の編集部。少人数精鋭。ダンボールと紙管の山に囲まれて日々仕事に励む。年齢はフットワークで決まるがモットー(なのか?)。