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こんにちは!
ドイツでそろばんの先生をしているユキグチです。
前回はオランダのモンテッソーリスクールをご紹介しました。
今回も同じくオランダの学校、しかしイエナプランというまた少し違う学校をご紹介します。
イエナプランって聞いたことありますか?
オランダではかなり知名度もあり、比較的普及しているオルタナティブ教育の一つで
学校自体を家庭として見立て、様々な教育的アプローチをしている学校です。
生まれはなんとドイツ。
イエナ大学の教授だったペーター・ペーターゼンが提唱しました。残念ながらドイツでは拡がることはなく、お隣のオランダでは広く普及しています。
実際に、オランダでの知名度とドイツでの知名度を比べると雲泥の差で、周りのドイツ人に聞いても「全く知らない」という回答が多いんですが
飛行機で偶然隣に座ったオランダ人のおばちゃんにイエナプラン知ってる?と聞いたら
「あれ良いわよね〜わたしの孫もイエナプランの学校に通っているみたいよ。」
って言ってました。それ以外にも周りの友人も(とくに子育て世代は)知っている人が多かったです。
さて、前述した通りイエナプランスクールは学校を家庭として考えるんですが、よくわからないですよね。
具体的にいくつかご紹介します。
まず1つめとして、2~3学年ミックスのクラス編成ということです。
みんな同い年の家族なんてなかなかないと思うので、あえて年齢が違うという所は家族っぽいですよね。
上の学年の生徒はお父さんやお母さん的な役として下の学年の生徒(子ども)の面倒を見るそんな役割分担を自然とクラス内で持たせているようです。
2つめは、教室を見てみましょう。
イエナプランスクールは、教室に入る前に目に入るものがあります。
そう、下駄箱です。日本の学校に通っている人からすると「なんだ普通じゃん」と思うかもしれませんが、ドイツを含む欧米諸国では、学校では外履きのまま過ごすことが多いです。
映画とかでよく見るアメリカの家庭では家の中すら土足なので、正直 「家の中と外」を区別する日本人としては考えづらい所ですが・・・
ちなみにわたしの住むドイツは家の中で靴履いたまま派と脱ぐ派が半々くらいみたいです。わたしが過去2度ドイツ人宅でルームシェアした際は、2軒とも入り口で靴脱いでました。
ただ日本のように玄関スペースはないため扉の前で靴を脱ぎ、かつ扉が内開きなので扉をあける度に靴が散らばっていて邪魔になっているのが難点でしょうか。
少し話が逸れましたが、イエナプランでは教室の中をリビングルーム(居間)として捉えます。
よって家にいるようにくつろいだ空間にするために教室に入る前に靴を脱ぎます。
スリッパを用意している子どももいれば、靴下で過ごしている生徒もいました。
3つめの特徴として、サークル対話というものが1日に数回(わたしが見学した学校は3回でした)実施されます。
サークル対話って名前から想像できる通り(!?) 生徒と先生が円になって座って、今日あったことやテーマに関して対話することを言います。
「今日どんなことがあった?」
「こんな問題があったけど、みんなはどう思う?」
内容は年齢やクラスによって様々みたいです。
椅子があるときもあれば、カーペットの上に座ってすることもあります。
サークル対話を通し自分の意見をしっかりとまとめて発表する力を養い、かつ聞いている人も聞く姿勢や傾聴力を養うことができます。
何より大事なのが、あえて机を取っ払い円になって座ること。この体形もすごく大きな意味を持つと思います。
例えば同じことを四角い机に対面で座って実施した場合はどうでしょうか?どうしても心理的に緊張感や対立感が出てしまいます。
もしくは日本の学校のように先生が教壇に立ち、生徒が黒板の方に向かっていたらどうでしょうか?
お互いの顔が見えないため、うまく意見も出づらそうですよね。
あえて机のような障害物をなくして、円に座ることでお互いの表情が見える安心感を引き出せますし、端っこや隅っこがない、みんな平等なところがこのサークル対話なんじゃないかなと思います。
ちなみに、初対面の人とデートでレストランに行くときも対面ではなく、あえて隣かコーナー座り(90度に座る)は、心理的に親密感やリラックス感出るのでおすすめですよ。
ということで、今回はオランダのイエナプランスクールをご紹介しました!
今回ここでは伝えきれなかった魅力がまだまだたくさんあるのですが、それはまた別の機会に・・・
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