前回の番外編のリリースは1月の末でした。たった3ヶ月で世界の様子はすっかり変わり、新しい事態に直面しています。でもまずは目の前の大切なことを、ひとつずつ進めていきたいと思います。
今回は、一般家庭でtypeEを使っていただいた話をしたいと思います。
カカポ typeEとは、さまざまなサイズの紙管とジョイントで、子どもが建築遊びをできるようにしたキットのことです。typeEの詳しい話はこちらから↓
【typeE 前編】
2020年4月半ば現在、世界各国で緊急事態宣言が出され、国によっては、ほとんど外に出かけられないといった状況もあります。
ここドイツでは、完全な外出禁止ではありませんが、外出は自粛、店舗や施設も、生活に必要なところ以外は全て閉まっています。学校も休校が続いています。
そんな状況の中、心配な声の一つが「家庭内」でのお話。
同じ場所に長く同じ人だけでいると、当然ながらストレスが溜まります。そのストレスを敏感に感じるのは子どもです。もうストレスマックスで限界!なご家庭もあるのではないでしょうか。
ヤバイと思ったら逃げるのもいい。ひとりになれる空間を作る。カカポ の小屋型で、小さな自分空間を作ってみましょう。
宣伝でした!
では本題へ。ストレスマックスの子どもたちが家でできることはないだろうか。
そこで、カカポのtypeEをご提供することにしました。
クリエイティブで創造的なエネルギーを使い、何度でも壊してまた建てることができるこのキットで、うちの中で遊びながら建築的な思考を体験してもらおうという試みです。
また、自分で作った空間の中で、ひとりでくつろいで、ゆったりとした時間を味わうこともできるでしょう。
typeEをご提供したドイツの一般家庭から、使用している状況の写真が送られてきました。
おそらく開けて最初に作ったのでしょうか。ジョイントをつなげて下には紙管が。
そしてコメント。「カプセル集合住宅に見立てています。」
まさか、それは中銀カプセルタワー?…
下にジョイントを重ねて、上に紙管を繋いでいく。
ワシントン記念塔に見える。。。
てかそれにしか見えないのは最近建築の本を読みすぎているから?
それとも意図して。。。? 末恐ろしい。。。
なぜだろう、たくましい。。背中が何かを語っている。。。
最後にはこんな形になったとのこと。横に中途半端に出て行く梁にはセンスを感じる。
「ふむ、きれいなフォームだ」(©️スラムダンク / 安西先生)
なるほどー最後は布をかけて小屋に!良い雰囲気ですね。
ん・・・おかしい。大きい!
私がtypeEを作った時にはこのサイズにはならなかった。なぜこんなに大きくできるんだ・・・?!
はっ!そうか!梁の一部分を抜いている…だと?!
建築を勉強し、ラーメン構造を作ろうとする私には、この発想は出なかった。。。
急に今までの、上から目線で話していた自分が恥ずかしくなる。
昔、お前に足りないのは「遊び心」だよと、友達に言われた事がフラッシュバックした。
子どもを師匠に真剣に遊ぶ。それが必要なんだぜ、と教えられた気分。
さて次回はどんな驚きが待っているのか?楽しみになってきました。
今日はここまで!
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